要約
話す力をつけるには、「知」「情」「意」「体」が必要
「知」:知識、本を読む
「情」:相手の気持ちを読み取る感情
「意」:伝えようという意思
「体」:声の調子、顔の表情、ジェスチャー
1. ネタ主義(話す前の準備)
2. テーマ主義(話す内容の明確化)
3. ライブ主義(場の空気を読む)
話す力をつけるにはトレーニングが必要である。
→では、どうやってトレーニングするのか?それをこの本で紹介する。
第1章 「知情意体」を鍛える
良い話は、「意味の含有率」が高い
15秒の話に意味を込められるか
「他人と違うことを話そう」と思っているか
中心メッセージを最初に話す
人をひきつける話とは、「意味がある話」と「笑える話」
中心メッセージは何度でも繰り返す
「言い換え力」、たとえ話でイメージを喚起する
「つかみ」で注意を惹きつける
クイズ形式でテンポを作る
コツやネタを入れて、お得感を持たせる
「話す力」の基本は対話力だ
一対一の対話によってトレーニングを行う
知的対話ができるスパーリングパートナーを見つける
考えを深めるエッセイ・トレーニング(エッセイを書いて、その後エッセイを見ずに話をする)
知性、感情、意志の三つを「知情意」という。
知:本を読んで知識を身に着けること
情:聞いている人たちの雰囲気、感情を読み取る力
意:「これを伝えたいんだ」という強いメッセージ性
体:話す時の声の調子やジェスチャー、顔の表情
「話す力」を鍛えるとは、「知情意体」を身に着けることでもある
第2章 人をひきつけるための「ネタ」「テーマ」「ライブ感」
ネタ主義(話す前の準備)
意味のある話をネタとして用意する
ネタを図化して話す時のメモにする
聞き手の反応でネタを切り替える
テーマ主義(何を話すか)
仮定的な問いをタイトルにする「○○は……ではないか?」
最終着地点を明確にする
キャッチフレーズ化、格言化する
三つのキーワードを図化して構成する(キーワードを図化して、それを見ながら話す練習をしてから、その紙を伏せても話せるようになると、キーワードから外れることなく、それでいて自由に話すことができる)
一分間、自分の中で語りかける練習(内言)
ライブ主義(話す現場で何をやるか)
頭の中を二分割して話す(一方は話す内容、もう一方は次の話題を考える)
引用の力を借りる
相手を見て組み立てを考える
鮮度の高い新ネタをアドリブで入れる
「具体的な物」を示して話す
個人的な体験を五分の一、入れる
自分の本心を確かめるように話す
第3章 話すトレーニングの実際
<基本>
話しの面白さをチェックし合う
聞いた話を要約・再生してみる
自分の経験と絡めて話を聞く
「読む、書く」は話す力の訓練になる
録音して文字に起こす
抽象的なことを具体例で説明する
<応用>
「三分の一の法則」で発言する(発言したいことを3つ思いついたら、その中で一番良い内容を発言する)
会議にはネタを持って臨む
沈黙時間も考え続ける
短い時間で言い切る
「一人の時間」「二人の時間」「全体の時間」と区切る
話し上手に学ぶ
①永六輔 オチとアイデアで聞かせる話芸の極致
お得感を演出する連続技
②古今亭志ん朝 論理的でなくても許される話し方(ですな)
映像化しやすい表現で相手の経験に訴える
③キング牧師 繰り返されるキーメッセージ(I have a dream that...)
明確で強いメッセージが聴衆の心を打つ
④小林秀雄 透徹した高い知性
断言口調で多面的に定義する(「○○とは××である」と複数回繰り返す)
⑤宮崎駿 柔らかく厳しく迫る
聞く人に発見の喜びを与える
あとがき
「話にどれだけ意味があるか」が話すことにおいては大事
ライブ感が大事;その場の空気を感知して聞き手の反応をよく読んで話す
ネタの豊富さ;聞き手に最もふさわしいテーマや具体的なエピソード
身体性(聞き手に対する声の張り、トーン、身体全体の動き)
大勢の人を前に話すとしても、常に聞き手と対話する気持ちで、双方向の空気を作る
そうすることで、聞き手に言いたいことが伝わる
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